【茶会レポ】築90年の銭湯で抹茶を飲んだら、諸行無常なアイディアが浮かんだ件(取材・文/小林彩子さん)
【小林彩子さんのレポートです】
2020年2月22日 東京・入谷 快哉湯
指折り数えて楽しみにしていた、「給湯流茶道」の茶会に参加してきました!!
給湯流家元・谷田半休さんによると、昔の武将は戦場にも茶道具を携帯して、茶会を開いた習慣があったそう。
現代の戦場=それは会社!
ビジネスマンは、戦乱の世を生きている。
納期との戦い、他社との戦い、派閥争い、パワハラ上司との戦いなどなど...。
そんな「戦い」の中にある、職場の給湯室で茶会を催したのがきっかけで、始まったのが給湯流茶道。
狂言師や雅楽を奏でるメンバーも加わり、今は茶会とサラリーマン狂言という形で企画を行っているそう。
茶席では「茶道具でないものを持ち込んで、相手に対してサプライズを仕掛ける」ということがあるのだとか。
今回の茶碗は、タツノコプロのニセモノが描いてあるプラスチック茶碗だったり、怪しい日本語のどんぶりだったり、給食に出てきそうなアルミだったり...お互いの「侘び茶碗」にツッコミあいつつ、周りの方々とも話が弾みました。
サラリーマン狂言は、地元の再開発をかけて争う「侘び商店街vs大手ショッピングモール」。
土地の利権争いというのは、昔から狂言のネタとして使われるものだそう。
本格的な狂言の声の迫力、雅楽の生音の迫力。
内容には大笑いしつつも、築90年の元・銭湯に響き渡る音と空気に圧倒されました。
帰りに、半休さんの作ったZINE「アラフォー孤独死予備軍ノート」をいただきました。
✴︎このZINEは、給湯流茶会に2回ご参加いただいた方のみにお配りする限定ノベルティです。限定30部!
荒ぶるデザインの、特色インキで刷られたカッコいい一冊。
わざと乱丁・落丁したようなデザインに仕立てられた、吉田戦車の単行本を思い出しました。
(ちなみに、吉田戦車の単行本デザインは祖父江慎さんの作品です)
いつか「デザイナー諸行無常」を狂言のネタにしてもらおうと、新たな野望が浮かんできた楽しい一日でした。
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